ファインフレーク
マイクログラス ファインフレーク® (以下ファインフレーク)は、サブミクロン厚みを有するガラスフレークです。高いアスペクト比を実現し、樹脂成型物の補強、寸法安定性、機械強度の向上が期待できる無機フィラーです。



製品概要
ファインフレークは、平均厚さが1µm以下、粒径が1~2000µmで、フレカ®に対して、粒径は小さくなりますが、薄厚のため高いアスペクト比(厚み/粒径比)を有する鱗片状のガラスです。フレカ®同様、樹脂との相性を良くする表面処理が実施されています。
1µmという薄さと小粒径化により、薄肉化、小型化が進む樹脂成型物への導入が可能となります。
3次元的寸法安定性とガラスフレークの充填効果
樹脂内に同じ重量%で添加した場合、1µm以下の薄厚であるため、他のフレーク製品と比べて、単位体積当たりに導入されるガラスフレークの枚数が増えます。

MEG160FY(平均厚み:約0.7µm、平均粒径:約160µm)のSEM画像

フレカ®とファインフレークを使用した場合の樹脂強化のイメージ
表面処理及び顆粒化技術の効果
平均厚み1µm以下、平均粒径100µm以上のガラスフレークは、未加工(無処理)の状態では嵩高く、取り扱いが非常に困難です。
NSGのファインフレークは、表面処理/顆粒化技術により、他のフレーク製品(フレカ®など)と同等の取り扱い性を実現しています。

MEG160FY(無処理、非顆粒化品)

MEG160FY-M01(表面処理あり、MEG160FYの顆粒化品)
ファインフレーク充填のPA66樹脂の特性
ファインフレークの高いアスペクト比とNSGの表面処理技術により高レベルの引張強度を発現。
耐熱性も繊維状フィラーに近いレベルを有します。
ファインフレークの寸法安定性は全フィラー中最高レベルです。

ファインフレーク充填の引張強度

ファインフレーク充填の荷重たわみ温度

ファインフレーク充填の反り
ガラス繊維との併用
寸法安定性と機械強度は相反するため、ガラス繊維と併用することも一般的です。

ファインフレーク充填の引張強度

ファインフレーク充填の反り
良好な成形流動性
ファインフレークは良好な成形流動性(薄厚効果)を発現し、薄肉成形に好適です。

成形流動性(スパイラルフロー)
バリア効果の発現
熱可塑性樹脂への充填でもガラスフレーク同様にバリア効果も発現し、フレカ®よりも薄厚なためより高い効果を発揮します。

液体浸透のイメージ(左:ファインフレークなし/右:ファインフレークあり)

水蒸気透過率の測定比較(樹脂のみ、チョップドストランド、フレカ®、ファインフレーク)
ファインフレークの製品ラインナップ
ガラスフレークの厚みは平均0.7µm/平均粒径が160µmをベースとして、5種類の表面処理があります。
表面処理は、樹脂との密着性を向上させ、引張強度、曲げ強度など、樹脂成型物の物性の向上が期待できます。

ファインフレークの製品ラインナップ
小粒径品の開発
ベースとなるガラスフレークの厚みは平均0.7µmで、平均粒径が5µmのファインフレーク。
無処理品および表面処理品をラインナップしております。極小、極薄の樹脂成型物に適応可能。平均粒径160µmの従来品に対して、表面平滑性が向上しております。

PP(ポリプロピレン)樹脂成型品の評価(表面状態)

PP(ポリプロピレン)樹脂成型品の評価(傷付き試験)
用語一覧
嵩密度(かさみつど)
一定容積の重量から求めた値で、g/cm3などの単位で表します。1は水と同じ値で、小さいほど嵩が大きいことを示します。
顆粒(かりゅう)
ガラスフレークでは表面処理剤を塗布して造粒させた状態を指します。
密着性(みっちゃくせい)
ガラスフレークと充填させる樹脂や塗料との間の付着度合いを指します。
よくあるご質問一覧
嵩はどれくらいですか?
製品により異なりますが、大よそ0.2~0.5g/cm3程度になります。
荷姿は、どのようになりますか?
基本は20kg紙袋になります。
量に応じてフレコンでもご用意できますので、お問い合せください。
サンプルは送っていただけますか?
お送り出来ます。本サイトに記載のお問い合わせフォームまたはお電話でご依頼ください。
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